身長を伸ばすには亜鉛が必要不可欠
「うちの子、最近背が伸び悩んでいるかも…」
「牛乳やカルシウムは気を付けているけど、他に身長に必要な栄養素ってあるのかな?」
そんなお悩みを持つ保護者の方に朗報です!
実は、子どもの身長を伸ばすために欠かせない栄養素が「亜鉛」。
でも日本の子どもの約90%が不足していると言われているんです。
この記事では、身長を伸ばすカギとなる「亜鉛」について、なぜ不足しやすいのか、そして毎日簡単に補給できる方法まで、最新の知見とあわせて分かりやすく解説します。
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そもそも「亜鉛」ってどんな栄養素?
亜鉛は、私たちの体の中でとても重要な役割を果たすミネラルです。
特に以下の働きが知られています
- 成長ホルモンの合成:身長を伸ばすために欠かせない成長ホルモンは、亜鉛が十分にないと正常に分泌されません。
- 免疫力の維持:風邪などの感染症から体を守るのに役立ちます。
- 味覚や嗅覚の正常化:味覚障害や食欲不振の予防にもつながります。
- 皮膚や粘膜の健康維持:口内炎や肌荒れの予防にも効果的です。
つまり、身長だけでなく子どもの健康全般をサポートしてくれる、まさに縁の下の力持ち的存在なのです。
日本の子どもは約90%が亜鉛不足!?
「成長ホルモンに必要なら、子どもの食事で気を付ければ大丈夫なのでは?」
そう思う方も多いでしょう。
しかし、実際は 東京神田整形外科クリニック院長の田邊雄先生によると、血液検査を行ったところ、なんと約90%の子どもが亜鉛不足という結果が出たそうです。
また、東北大学大学院農学研究科名誉教授の駒井三千夫先生の論文によると、日本の子どもや高齢者、若い女性では、特に亜鉛が不足しやすいというデータもあるのです。
タイの子どもを対象にした研究で分かった「亜鉛の力」

さらに面白いデータがあります。
タイのある研究では、平均年齢8.9歳の子ども140人(いずれも亜鉛欠乏エリア)を対象に調査が行われました。
- グループ1:偽薬(プラセボ)を飲む70人
- グループ2:亜鉛サプリメントを飲む70人
この2つのグループで、6か月後の身長の伸びを比較したところ:
- 偽薬を飲んだグループ → 平均+4.7cm
- 亜鉛サプリメントを飲んだグループ → 平均+5.6cm
半年で約1cmの差が出たのです。たかが1cm、されど1cm。
この結果は、確かに亜鉛の効果を裏付けるものと言えるでしょう。
そもそもなぜ亜鉛は不足しやすいのか?

「じゃあ、普段の食事で補えばいいじゃない」と思いますよね。
実は、ここが問題なんです。
田邊先生によると、亜鉛が不足しやすい理由には、次のようなものがあります。
- 日本人の食事パターン
亜鉛は、牡蠣、レバー、牛肉などの動物性食品に多く含まれますが、これらを毎日食べるのは現実的に難しいものです。
一方、普段食べる野菜や穀類には亜鉛が少なく、吸収率も低いことが多いです。 - 成長期の需要増加
子どもは大人以上に成長ホルモンの分泌量が多く、骨の成長や細胞分裂が活発です。
その分、亜鉛の必要量も増加します。 - 偏食や好き嫌い
偏食や好き嫌いがあると、どうしても亜鉛を含む食材が不足しがちになります。
そのため、気づかないうちに不足してしまうのです。
簡単に補給するなら「ごま」を使ったふりかけがおすすめ!

「毎日牡蠣やレバーを食べるのは無理…」
「給食だけじゃ足りないかも」
そんな方におすすめなのが、田邊先生が提案する ごまふりかけ です。
ごまには亜鉛が豊富に含まれており、普段のごはんにふりかけるだけで手軽に補給できます。
また、ごまは和え物やサラダ、スープなど、さまざまな料理に使える万能食材。
家族みんなで食べやすく、飽きにくいのもポイントです。
まとめ:子どもの成長期に「亜鉛」を見直そう

子どもの身長を伸ばすためには、カルシウムやたんぱく質だけでなく、成長ホルモンの分泌を助ける「亜鉛」も重要です。
しかし、日本の子どもの多くが不足しているという現状を知り、改めて日々の食事を見直すことが大切です。
「身長先生」のアドバイスにもあるように、牡蠣やレバーなどの食材が理想的ですが、忙しい家庭でも取り入れやすい「ごまふりかけ」などの手軽な方法を上手に活用して、子どもの健やかな成長をサポートしましょう。
親子で一緒に、食事を見直す第一歩を踏み出してみてくださいね。